【3分で読める雑記】イスラームと日本の意外な親和性 「一神教と帝国」を読んで感じたこと 

大好きな司馬遼太郎さんや落合陽一さんの本を読んでいると、

「西欧思想一辺倒ではなくて、今こそ日本の良さを顧みるべし」

という論が展開されていて、いつも「そうだよなぁ〜」と唸っています。

今回読んだ本は、「一神教と帝国」。

「一神教」は、

キリスト教とかイスラム教のように唯一絶対の神様を信仰していて、その神が世界と人を創造したとする思想のこと。

「帝国」は、

その名を聞いて連想する「皇帝が軍事力で多様な民族・国家を統治する」といった一般的な定義ではなく、「思想や文化の力(仁や徳)で多様性ある民族を1つにまとめた国」のことみたいです。

本書は、以下の三人による鼎談(ていだん)形式の本になります。

  • 山本直輝さん(トルコマルマラ大学助教授)、
  • 中田考さん(イスラーム学者)
  • 内田樹さん(思想家・武道家)
George(父)

鼎談形式(三人で卓を囲んで話し合うこと)だったので、難しいテーマの割には読みやすかったです。トルコやイスラムのことが少しわかった気がします

鼎談方式なので、これ!といって結論じみた感じで終わっているわけではないのですが、要約すると……

  • キリスト教を軸とした西欧思想は行き詰まりを見せていて、これからは共通の文化圏を軸とした「帝国」の時代へ突入する
  • 日本は、親和性のあるイスラム世界との関わりを再考したらどうか
  • もう一度、日本は東洋的の価値観に依って立つことが必要ではないか(バランスを取り戻す)
  • 日本が世界に影響力を発揮できるツールとしては、漫画とアニメが最適だ

かなぁ……と捉えています。

自分にとっては全く知らない世界観が繰り広げられていたので、「へぇ〜」とか「ふむふむ……」の連続。

とても参考になりました。

イスラーム世界と日本の関わりや文化の親和性と共通点、

トルコの強かな外交戦略等に興味がある方は、読んで損のない1冊です。

個人的な興味感心もあったので、宗教の世界人口等について少し調べてみました。

目次

世界の宗教と日本について

「一神教」の反対は「多神教」で、日本の神道や中国の道教、インドのヒンドゥー教なんかがこれに該当します。

「一神教」と「多神教」の世界人口について気になったのでググってみました。

Pew Reseach Center(ピューリサーチ研究所)が取りまとめた世界の宗教人口によると、こんな感じ。

2020年の世界人口に占める宗教の割合
2050年の世界人口に占める宗教の割合

2020年現在、「一神教」の割合(キリスト教+イスラム教)は約56%、2050年には60%を超えると予想されています。

George(父)

一神教に属する人は2020年で約42億人もいるんですね。
ちなみに、日本は「八百万の神々」を仰ぐ多神教国家。
仏教も、キリスト教も、お彼岸もクリスマスもハロウィンもお祝いしちゃう。

けー(中1長男)

日本は宗教に寛容な国だと言われています

日本には昔から「神道」というのがあって、山、海、川、植物など、あらゆるものに神が宿ると考え、畏れ敬ってきたました。

これが、日本は「八百万の神々」を信仰しているといわれる理由。

自然が神そのものという捉え方です。

唯一絶対の神を崇める「一神教」との大きな違いですね。

また、日本の神道には、宗教の特徴である、聖書とか、コーランという「教典」がないことも特徴。

George(父)

日本人は島国文化で排他的とか言われるけど、宗教や文化の観点ではちょっと違う評価ができそうだなぁと思いました。
宗教対立に起因した争いが絶えない今の世界を考えると、
1つの神様に固執せず、なんでも受け入れる日本の文化や民族性はとても素晴らしいと言えるのではないでしょうか

けー(中1長男)

イスラムの世界では、日本の漫画やアニメが大人気らしいよ。NARUTOとか、鬼滅の刃とか。
最後まで読んでくれて、ありがとうございました〜。

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この記事を書いた人

40代都内サラリーマン🧑‍💼 妻1人、子供3人の父
新しいもの好きで飽きっぽい性格。人生とことん楽しむために、仕事も頑張る
座右の銘は「知らぬが仏、忘れるが勝ち」
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