私たちは日々、何気ない判断や選択を積み重ねながら生活しています。
しかし、その裏側には「ものの見方」に大きな違いが存在することをご存知でしょうか?
本書は、私たちの思考回路を「ある型」と「ない型」に分類したうえで、
大多数の「ある型」と、少数の「ない型」の人たちの対立構造の中で世界が動いていること
をわかりやすく解説しています。
この記事では、
そんな本書のエッセンスを簡単にご紹介し、あなたがこの本に興味を持つきっかけになれば嬉しいです。

細谷功さんは、大ベストセラー「具体と抽象」で有名ですよね。本書も、この本の考え方がベースになっています。
- 世の中を動かしているシンプルなものの見方、考え方について知りたいかた
- SNS等での不毛な口論、争いから足を洗いたいかた
- 細谷功さんの本が好きなかた
\ それでは、いってみましょう





肩の力が抜けたウサギの挿絵がかわいいよね
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「ある型」と「ない型」とは
まず、本書が示す「ある型」と「ない型」の思考の違いについてです。
簡単に言えば、
「ある型」思考は、具体的で自分の経験や知識をもとに物事を捉える考え方。
一方、「ない型」思考は、抽象的で今までの枠組みを超えて物事を考える能力、つまりメタ認知が求められる考え方になります。



具体例が欲しいな……
例えば、最近のホットなニュースで、、品川区の区立中学校の制服無償化(所得制限なし)の議論で見てみると、
「ある型」思考の人は、
子を持つ親の立場や少子化対策観点で、「素晴らしい施策だ」となります。
一方、「ない型」思考の人は、「そもそも、制服なんて無償化する以前にいらないだろ」となります。
この例の「ない型」思考の発言者は、そう、堀江貴文さんです。
「ある型」思考と「ない型」思考の違いがわかりやすい事例です。
この違いは、単に抽象度の問題だけでなく、私たちの認知や判断、
さらには社会や企業の動きにも大きな影響を及ぼしていて、どちらの思考を持っているかが、
私たちの人生の進め方や成功の仕方にも関わってくるのです。


引用:「有と無」 著者:細谷功
具体例で見る認知のギャップ
本書では、様々な実例を通じて「ある型」と「ない型」の思考がどのように現実世界で作用しているのかを丁寧に解説しています。
ここでは、その一部をちょっと紹介します。
正解がある世界と正解がない世界
現代社会では、「何事にも正解がある」という前提で議論が行われがちですが、実際には正解とされる答えは、
自分が正しいと思っている答えに過ぎない場合が多いです。
具体的な事例として、ある問題に対する意見の対立が挙げられます。
ある型の人は、自分の過去の経験や知識をもとに「これが正解だ」と断言しがちです。
しかし、ない型の人は、まず前提条件や背景を問い直し、正解が一概に決まるものではないと主張します。
この違いが、議論の行き違いや意見の対立を生む大きな要因となっています。



地球温暖化問題だったり、少子化問題だったり、夫婦別姓の問題だったりと、「0か1ではない多面的なアプローチ」が必要そうです。
カイゼンとイノベーションの違い
また、ビジネスシーンでよく話題に上る「カイゼン」と「イノベーション」も、両者の思考の違いを象徴する例です。
カイゼンは、既にあるものをより良くするための改善活動です。
これは、既存の「ある」状態を前提にしているため、ある型の思考に近いといえます。
一方、イノベーションは、今まで存在しなかった新しい要素、すなわち「ない」を生み出すための挑戦です。
ここでは、既存の枠組みに囚われず、全く新しい視点を取り入れることが求められるため、ない型の思考が重要になります。



自らの行動が影響を与えることができる変数に対するアプローチがカイゼン。そもそも変数がないところから新しく作り出すことがイノベーション



先が読めないVUCAの時代(=変数がない世界)の問題を解決するのは難しいですね……
まとめ(感想)
本書を読んで、SNSやネット上で日々繰り広げられている議論だったり、宗教対立を眺めてみると、
「ある型」思考と「ある型」思考が対立しているケースが多いような印象を持ちました。
もちろん、「ある型」思考と「ない型」思考も対立することはありますが、前者よりはマイルドな感じがします。
個人的に、これからの世界は白黒がはっきりとつけられる問題はAIが解決していく世界になると思うので、
人間に残される問題は、「白黒つかない、複雑怪奇な問題」ばかりになるのではないかと……
だとしたら、「ない型」思考と「ない型」思考をぶつけ合って議論していく必要性が強まるのではないか、
自分も「ない型」思考を身につけなくては!
と強く思ったのでした。



どうすれば「ない型」思考が身につくのか…….良い本ないかな?



最後まで読んでくれて、ありがとうございました〜。
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