【書評No.70】「メンタル脳」から学ぶ 不安と向き合う方法  

今日は、最近読んだ「メンタル脳」という本の内容について特に印象に残った部分をシェアしたいと思います。

この本は、脳とメンタルヘルスの関係について、中高生でも理解できるように分かりやすく解説しています。

George(父)

著者は「スマホ脳」で一躍有名になったスウェーデンの精神科医アンデシュ・ハンセンさん。

けー(中1長男)

中高生向けに書かれていてとてもわかりやすいよ。
スウェーデンでは、希望者に無償で配られる「メンタルの教科書」のような位置づけみたい

この記事(本)はこんな方におすすめ
  • 不安や悩みと脳の関係について理解したい方
  • 不安に苦しんでいる方。脳の役割を理解すれば、きっと気持ちが楽になると思います
  • 毎日忙しくて、ストレスを溜め込んでしまっている方

この記事を書いているGeroge(父)は、都内在住のごく一般的なサラリーマン(管理職)。通勤電車のほぼ全てを読書に費やし、ビジネス書を中心に年間100冊程度の本を読んでいます。(プロフィール)。

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目次

人生は奇跡の連続

「人生は奇跡の連続」

幸せや人生をテーマにした際に定番のように語られる内容です。

「またかよー」と感じる方もいるかと思いますが、それだけ普遍的なものなんですね。

あらためて、私たちが今ここに存在していることは、実は途方もない奇跡なんです。

ちょっと考えてみましょう。

あなたのDNA(遺伝情報)は、何百万年もの間、過酷な環境を生き抜いてきた先祖たちから受け継がれてきました。

その過程で、生き残るために無数の「正しい選択」が積み重ねられてきたんです。

さらに、あなたの両親があの日、あの時に出会わなければ、今のあなたは存在していませんでした。

George(父)

なんだか昭和のメロドラマな雰囲気もありますが、本当にそう思います

人間はその歴史の99.9%の時間、病気、飢え、水不足、事故、殺人、獣害を要因として10歳になる前に半数が死んでいたと言います。

George(父)

特に病気……ペニシリンも消毒の概念もない昔は病気を治療するということもなく、ちょっとした感染症で命を落とすことは当たり前

「昔は危険がいっぱい」George(父)作成

脳の本能的な働き

人類の歴史が始まって以来、ほとんどの期間がこのように死と隣り合わせな環境にあったため、

人間の脳は、「命を守り、生き延びて、遺伝子を後世に繋げることを至上命題として発達し、機能してきたのです。

けー(中1長男)

なるほどー。
でも、みんなが「正しい選択」を積み上がってきて今があるというならば、同じような遺伝子だけが現代に遺されているということなのかな?

George(父)

実際にはそのようにはなっていないんだよ。
なぜなら、あまりに同じ遺伝子だけが残ると、想定外の危険に弱くなるからなんだ。
生き残るために必要な遺伝子を残しつつも、種の多様性こそが、人類を発展させた要因なんだ

多様性の重要性については、マシュー・サイドさんの「多様性の科学」という本が詳しいです。

また、収穫量を求めて同じ品種のじゃがいもばかりを栽培した結果、

ある病原菌の発生で大飢饉に陥った「アイルランドの大飢饉」も多様性の重要性が理解できる重要な事例となります。

興味がある方は、こちらの記事もどうぞ。

脳は命を守るために感情を使う

前述のとおり、人類の歴史の99.9%は狩猟採集時代で常に命の危険と隣り合わせ。

このような環境で、私たちの脳は「命を守ることを最優先事項として進化」してきました。

脳が、どのように「命を守る指令」を出していたかというと、「感情」になります。

感情は、人間が生存のための重要なツールなのです。

感情には喜怒哀楽だけではなく数多くのものが存在しますが、その中でも

恐怖や不安、勇気…は、私たちを危険から守るために特に重要な脳からの指令であると考えられています。

したがって、恐怖や不安を感じることは、人が生き延びるための自然な反応なのです。

けー(中1長男)

怖がりとか、勇気がない、とか、まったく気にする必要はないのだ

ちなみに、「感情」について興味がある方は、

「宇宙兄弟」で有名な佐渡島庸平さんの本「感情はすぐに脳をジャックする」が面白いです。

外部環境の変化に追いついていない脳

あなたはどんな時に不安や恐怖を感じますか?

もう少し、脳の機能について付け加えておきます。

例えば、一人でいる時に不安に感じることはないでしょうか。

狩猟時代、人間が生き延びるためには、「群れ」を作ることが重要なポイントでした。

みんなで力を合わせることで、狩りの成功確率が上がるからです。

なので、現代もその名残りで、「孤独」になると「不安を感じる」ようにできています。

今の時代は、たとえ「孤独」であったとしても、命の危険があるわけではないのにも関わらず…..。

けー(中1長男)

脳は昔のまま変わっていんだね

不安を克服する方法

それでは、具体的にどうやって不安と向き合えばいいのでしょうか?

メンタル脳の中で紹介されているほか、自分が実践していることも何点か紹介します。

呼吸法の活用

生命維持に必要となる呼吸や体温、血圧、心拍、消化、代謝、排尿・排便などをを自動的に調整してくれる

自律神経というものがあります。

これがなんらかの原因で機能しなくなると、さまざまな体調不良が発生する重要な神経です。

自律神経には、交感神経副交感神経の2つがあって、

活動する際に優位になる交感神経は、息を吸う時に活発化する傾向があります。

一方、副交感神経は消化や心の落ち着きをサポートするのですが、

これは息を吐く時に活発化することがわかっています。

このメカニズムを理解できると、不安でドキドキ緊張している際には、

「長く息を吐く」ことで、リラックスできることが分かりますよね。

不安で緊張していたり辛い時には、長く、ゆっくり息を吐くことを試してみましょう。

感情の言語化

不安で辛い時は、その気持ちを言葉にして説明してみましょう。

なぜ、言葉にする必要があるかというと、自分の状態を客観的に見ることができるから。

しっかりと話を聞いて、受け止めてくれる家族や友人が近くにいれば、ぜひ悩みや不安な気持ちを打ち明けましょう。

気持ちが楽になるはずです。

その際のコツは「どうしたらいい?」よりも、「とりあえず、打ち明ける」でOK。

誰かに話したり相談することは、意外と効果があるのです。

これはGeorge(父)の対処法ですが、周りに話せる人がいない場合は、

ノートに今の気持ちを書き出すだけでもやってみてください。

不安な時って、「何かわからないことがある」という場合が多いと思いますが、

不安なことやわからないことを書き出してみることで、自分の「脳」に対して、

「これは、不安に感じる必要があるくらい生命に関わることなのだろうか」と見つめ直すことができる気がします。

George(父)

例えばこんな感じです

George(父)の思考プロセス事例

運動する

脳は狩猟時代からほとんど変わっていないので、狩猟時代の運動量を確保することが、脳を適切な状態に保つ秘訣。

脳も体の一部なので、体が強くなると脳も強くなり、過度な不安などの感情を抱くことから遠ざけてくれます。

心拍数が上がるランニングなどの運動がメンタルには良いと言われています。

なお、筋トレも、セロトニンやドーパミンといった気分を安定させる神経伝達物質を分泌するため、

気分の向上に効果的。

ストレスホルモンと言われるコルチゾールの分泌を抑制し、

エンドルフィンというリラックスホルモンを分泌してくれます。

けー(中1長男)

筋トレの効能については、「筋トレが最強のソリューションである」という本が面白くて勉強になってめっちゃおすすめですよ!

太陽光を浴びる

太陽光を浴びることも、幸せホルモンと言われるセロトニンの分泌を促進してくれるので

不安克服に効果的です。

なぜか、冬になると気分が盛り上がらない、やる気が出ないという人も多いと思いますが、

これは日照時間が減るからだと言われています。

Geroge(父)も同様の傾向があるので、冬場はどんなに忙しくても

天気が良い日が昼休憩時等に散歩するようにしています。

けー(中1長男)

たくさん太陽の光を浴びて、気分を向上しよう!

「足るを知る」を心がけ、周囲と自分を比較しない

「足るを知る」は私が日頃から心がけているのですが、中国の老子の言葉ですね。

人の欲望って際限がないので、「身分相応に満足しなさい」、

「現在でも十分足りていることを認識して、それ以上求めることはやめなさい」という意味です。

頭では理解できても、これを実践するのは非常に難しいです。

私がこの言葉と一緒に意識しているのが、「周囲と自分を比較しない」

周囲の人と自分を比較してしまうことは、多かれ少なかれ人である以上しょうがない部分もあると思いますが、

他人と比較しても何1つ良いことないんですよね。

少し良いことがあった時は、優越感に浸ったりしますが、

必ず上には上がいるので、結局自分の状態を嘆くことになります。

「おっ!今、他人と比べているなぁ」と感じた時は、比べる対象を過去の自分にすり替えるようにしています。

George(父)

「昨日より上手くできた。成長したな。」って感じです。

私の場合は、これで他人と比較することを抑制できている気がします。

よければ試してみてください。

まとめ

今回は、メンタルをテーマにした「メンタル脳」という本を取り上げてみました。

ベストセラー作家が中高生向けに書いた書籍というだけあって、本当にわかりやすいです。

「わからないこと」が不安やストレスにつながる側面も大きいと思うので、

本書を読んでぜひ、メンタルに影響を与える「脳の仕組み」を勉強してみましょう。

落ち込んだり、不安になったりすることは決して恥ずかしいことではなく、

人にとって当たり前の事象だということを知るだけで、気分が晴れてくると思います。

それにしても、「脳」は興味深いですねぇ……

George(父)

でも、本当に辛い時は病院に行くのがベスト。無理しないようにしましょう

けー(中1長男)

最後まで読んでくれて、ありがとうございました〜。
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この記事を書いた人

40代都内サラリーマン🧑‍💼 妻1人、子供3人の父
新しいもの好きで飽きっぽい性格。人生とことん楽しむために、仕事も頑張る
座右の銘は「知らぬが仏、忘れるが勝ち」
↓このあたりをテーマに不定期に配信します
読書、家庭菜園、家族、Python、機械学習、筋トレ

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