史上最大の影響力を持つといわれるZ世代。生まれながらのデジタルネイティブであるこの世代が、今後数十年にわたる世界の消費動向の鍵を握るといわれています。
今回は、これからのマーケティングを語るにあたって避けては通れないZ世代の特性を膨大な調査結果に基づき解説した「Z世代マーケティング」について紹介しますね。
Z世代の子3人を持つ親として、この謎に包まれた世代を研究しなければ。ちなみに私はギリ、ミレニアル世代である
もっとZ世代について理解してほしい
この記事を書いているGeroge(父)は、都内在住のサラリーマン。通勤電車のほぼ全てを読書に費やし、年間100冊程度の本を読んでいます(プロフィール)。
\ それでは、いってみましょう
- バズワード化しているZ世代について詳しく知りたい方
- Z世代ってなんだよ、Z戦士(ドラゴンボール)?な方
- Z世代の部下を抱える中間管理職
Z世代はなぜ注目されているのか
最近、巷で何かと耳にするようになったZ世代。どうして注目されているのでしょうか。
日本の2022年の出生数が80万人を切ったことが大きく取り上げられ、政治の世界では子育て支援策の拡充が議論されている昨今。超少子高齢化社会はすぐそこまで迫っています。
Z世代って若い人のことでしょ。そもそもの絶対数が少ないし、大した影響力もないでしょ
というような印象を持たれているだろうそこのあなたは至って普通の感覚です。
日本の人口ピラミッドを見てください。
Z世代の定義は様々ではあるのですが、少し幅広く10〜24歳までとした場合、日本の人口の約13%、人口にして約1600万人に該当します。
確かに、これだけ見るとそこまで影響あるとは感じないよね。どんどん子供の数も減っているし
今度は世界の人口ピラミッドを見てみましょう。
視点を世界に移すとまた違った風景が発現します。先ほどと同じ定義で、世界人口に占める割合は約24%、人口にして、なんと約19億人!!。日本とは桁が違いますね。
日本と異なり、世界では若い人々がどんどん増えています。
インターネット全盛のこの時代、モノやサービスは簡単に海を超えるので、19億人のデジタルネイティブが世界の消費等に与える影響に注目が集まるのも納得ごもっと、といえます。
日本の人口ピラミッドは、ピラミッドの形になってないね。不安定なジェンガ…
それでは、これから数十年にわたって世界に多大な影響力を持つといわれるZ世代とはどのような人々なのでしょうか。
ぼくもZ世代
私はα(アルファ)世代
Z世代の特徴3つ
あらためて、Z世代とは1996〜2012年ごろに生まれた人たちで、2023年現在で10〜24歳くらいの若者世代のこと。
もの心ついた時からデジタルデバイスに慣れ親しんでいて、スマホがなかった時代を知らない世代です。
そして、伝統的なマーケティング手法が通じない世代と言われていますが、この世代を攻略できれば今後数十年は、商売の世界で困ることはないと、最近は、彼らに順応したマーケティング手法が注目を集めています。
本書でも解説されているZ世代の特徴を3つ紹介します。
❶モバイルファースト
Z世代の生活は、スマホに常時接続されています。
新聞は読んだことないし、Eメールも送らない。同世代や家族とのコミュニケーション、ニュース、世界の出来事、エンターテインメントなど、生活のほぼ全てがスマートフォンが起点となっています。
1日のスマートフォン使用時間 | Z世代 |
---|---|
10時間以上 | 26% |
5〜9時間以上 | 29% |
1〜4時間以上 | 35% |
1時間未満 | 3% |
持っていない・使用していない | 7% |
Z世代の26%が1日10時間以上使っているのはびっくりだけど、スマートフォンに依存した生活はZ世代に限ったものではないと思うなぁ
Z世代はスマホがなかった時代の生活を経験してないという点において、他の世代との特性差がとても大きいんだよ。
ちなみに僕は1日2時間までに使用を制限されています
スマートフォンとインターネットで常時世界と繋がっている彼らには、以下のような特徴があるといわれています。
- コミュニケーションはSNSやチャットアプリ(EメールやFace Bookは使わない)
- 活字(本や新聞)よりも動画(YouTube)
- テレビを見ずに、好きな時にオンデマンド配信(早送りしまくり)
- 納得がいかないことはSNSやネットで徹底的に調べる
- ものを買う決め手は自分らしさやストーリー、知人のすすめ、インフルエンサーの発信内容
❷堅実な経済感覚を持つ
Z世代は、彼らの親がリーマンショックによって仕事や住む場所を失ってきたという記事を読んだり、学生時代に借りた学資ローンの返済に苦労してきた状況を見て育ったため、お金に対する感覚はかなり保守的。
収入の半分は貯蓄する傾向にあり、金融リテラシーを貪欲に学ぶ勉強家といった特徴も。
本ではアメリカの時代背景を中心に説明しているけど、日本含め世界的にあてはまる傾向とのこと
起業するより安定した大企業、かつ社会問題の改善にしっかりと取り組んでいる企業で働きたいと考える傾向にあるよ
❸企業には、「価格」「パーソナライゼーション」「社会的責任」を求める
保守的な金銭感覚を持っているため、モノを購入する際は価格を重視する。
有用性や耐久性などに相応の価値がなければ財布の紐を緩めない。お金を借りてまで大学に通おうとはしないし、ハイスペックな車を買おうとはしない。
安かろう、悪かろうで良いというわけではく、価値のあるモノであれば貯金して買う。価格に見合う価値があるかどうかをしっかりと考えるのが特徴だね
また、パーソナライゼーションを重視する。
Z世代は相当な量の広告に晒されているいて目が慣れていて、個々に合わせて高度にパーソナライズされた広告を当然視している。
このため、新聞広告や投げ込みチラシ、TVのCMなどには興味を示さない。
われわれミレニアル世代は、過度にターゲティングされたWEB広告に不気味さや気持ち悪さを感じるから、Z世代は随分違うね
Z世代は自分の興味関心に正確にパーソナライズされた体験ができるのであれば、個人データの共有にも不安を感じていないという結果もあるよ
そして、Z世代は企業の社会的責任も重視する。
利益以外のものにも心をくだき、社会課題の解決に向け積極的に取りくむ企業に好意を持つ傾向にあり、そういった企業からモノやサービスを購入する傾向が強い。
生まれた時に、アフリカ系のオバマ大統領が誕生したアメリカのZ世代は、
ダイバーシティやインクルージョン、男女の賃金格差、銃規制、環境への責任といった社会問題への関心が他の世代と比較して非常に高いというデータもあり、この辺りに適切にリーチできる企業が評価される状況になりつつあります
Z世代の購買意欲を刺激するには…
結局、どうすればZ世代の心を掴んでモノを買ってもらうことができるんだろうか
以下は本の中で紹介されている過去半年間で購買のきっかけとなった要因トップ3です。
過去半年間で、購買のきっかけとなった要因トップ3 |
---|
❶個人的つながり(家族や直接の知人からの紹介) |
❷ブランドやプラットフォームへの信頼 |
❸ソーシャルメディア、インフルエンサーからの情報 |
家族や知人のすすめ、SNSのインフルエンサーからの情報が購買のきっかけとなっていることがわかります。
Z世代のお財布の紐は硬いため衝動買いするといったことは少なく、親や友人などの身近な人からのアドバイスや自分が共感できるインフルエンサーの発信情報を確認することが多いのです。
このため、Z世代の心を掴むにはオンラインでの口コミやレビュー評価がより一層重要になるし、Z世代の情報収集はGoogle検索よりもSNSやYouTubeを好む傾向にあるため、動画やビジュアルを最大限活用することも大事な要素。
いうまでもないけど、1日10時間以上スマートフォンを使用し、手からスマホが生えているこの世代には、何をするにもモバイルに最適化する必要があります。
よし、明日からYouTubeに転向だ
将来の夢はYouTuber
ちなみに本書の中では、Z世代に初回購入してもらうための大事なポイントとして5つ挙げられていました。
- 価格
- 購入の容易さ
- ネット上の評価とレビュー
- 返品の容易さ
- 商品を購入したことのある知人の紹介
まとめ
Z世代の特徴がわかる「Z世代マーケティング」。こちらの本を読んで、スマートフォンと一緒に育ったこの世代が中心となっていくこれからの世界がどうなっていくのか、楽しみ半分、怖さ半分といった感じ。
画一的で無味乾燥な商品が売れなくなる時代はそこまできているなぁと感じる一方、Z世代の心を掴むことができれば個人でもモノが売れる時代。ワクワクもします。
こちらの本ではZ世代がどのような企業でどのような想いを持って働こうとしているのか、といったテーマも深掘りされているので、これからZ世代を部下に持つであろう管理職の方にも参考になると思います。
ぜひ、本を手に取ってZ世代への理解を深めていただければと思います。
ある意味、人間が生まれながらにして持っている欲求に素直な世代なのかなという印象を持ちました。
日本のZ世代にテーマを絞った「なぜあの新入社員は歓迎会に参加しないのか」の記事も書いたので、ぜひ読んでみてね
最後まで読んでくれて、ありがとうございました〜
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