仕事や家族、友人から恋愛に至るまで、相手にどれだけこちらの想いをロジカルに伝えても思うようにならないことってありますよね?
そんな悩みに答えてくれるのが、D・カーネギーの「人を動かす」。
1955年の出版以降、世界中で読み継がれている人の心を突き動かすための行動と自己変革を促すための教科書です。
今回はこちらの本を紹介します。
あらゆる自己啓発本の原点になっているといっても過言ではない1冊
もっと若いうちに読んでおけば良かったなぁ
この記事を書いているGeroge(父)は、都内在住のごく一般的なサラリーマン(管理職)。通勤電車のほぼ全てを読書に費やし、ビジネス書を中心に年間100冊程度の本を読んでいます。(プロフィール)。
- 仕事、家庭、友人をはじめ、人間関係に悩むすべての方
- 人生をより豊かに生きるための原理原則を知りたい方
- これから社会に出る若い人
\ それでは、いってみましょう
デール・カーネギーと「人を動かす」
デール・カーネギーさんは1888年にアメリカ・ミズーリー州の貧しい農家に生まれました。
大学卒業後は、中古車のセールスマンや俳優業など多くの職を転々としていましたが、1915年から副業で「話し方講座」の講師を担当。
ここでデール・カーネギーさんは、世の人々にとって本当に必要なのなは、「話し方」ではなくて、「対人関係」をいかに円滑に進めるかである、ということに気づきました。
そこで、「話し方」という方法論から、より人間の本質に迫った「対人関係構築論」に拡張。25年のキャリアで得たノウハウをまとめあげたものが、本書「人を動かす」です。
1955年にカーネギーさんが亡くなってから現代に至るまで読み継がれ、世界で1500万部、日本国内でも500万部を売り上げた大ベストセラーとなっています。
アメリカの鉄鋼王ことアンドリュー・カーネギーさんとは別人だよ
なお、本書では全部で30もの原則が解説されていていますが、本書の特徴はなんといっても、それら原則に紐づく膨大なエピソードの数々です。
アメリカの大統領をはじめ、当時の著名人やカーネギーさんの友人のエピソードまで盛りだくさん。読み応えがありますよ
人を動かす3原則
30もの原則が解説されますが、そのほとんどが、本書の冒頭で解説されている人を動かす3つの原則に一定程度収斂されます。
その3つの原則がこちら。
- 批判しない
- 率直で誠実な評価により、重要感を与える
- 相手の立場に身を寄せて強い欲求を起こさせる
1つずつ見ていきましょう。
❶批判しない
まず1つ目の原則が、人を動かそうとするのであれば、「批判せず、非難せず、苦情も言ってはならない」とカーネギーは説いています。
二丁拳銃のクローレという極悪犯の事例が紹介されています。
警察官に職務質問された瞬間に発砲。警察官を殺害した後も、乱戦を通じて多くの罪のない人命を奪ったこの人物の最後の言葉が、
「誰ひとり人を傷つけようとは思っていない。自分の身を守っただけで死刑になるのか」。
本人は死の直前まで自分が正しいと思い込んでいました
これは一例に過ぎずアメリカの多くの極悪人がこのような傾向にあるようです。
だとすると、彼らほどに悪人ではない一般の人間は、自分のことを一体どのように考えているのでしょうか。
この点から考察される人間の本質は、
“たとえ自分が間違っていても、決して自分が悪いとは思いたがらないもの”ということ。
こう考えると、相手の考えを批判したり、非難したりすれば、相手はすぐさま防御体制をとって、より自分を正当化する方向に向かうことは容易に想像できると思います。
このため、人を動かそうと思うなら安易に“批判してはいけない”のです。
批判されると意固地になっちゃうよね
リンカーンは、「人を裁くな、人の裁きを受けるのが嫌ならば」という言葉を残しています。
他人を批判して強制するよりも自分を直す方がリスクが小さく楽であるとする有名な言葉です。
批判してはいけないとするなら、どうすればいいのか。
それが次の原則につながっていきます
❷率直で誠実な評価により、重要感を与える
人を動かす秘訣はたった1つしかないとカーネギーは説きます。
それは、“人の欲しがっているものを与えて、自ら動きたくなる気持ちを起こさせること”。
この、「人が欲しがっているもの」とは一体何か。
一般的に、人が欲しいと感じるもの、健康、食物、睡眠、お金、来世の生命、性欲の満足、子孫の繁栄、自己の重要感の8つあるとしたうえで、
8つ目の“自己の重要感”については、強く欲する一方で滅多に満たすことができないものだと言います。
偉大な心理学者フロイトも人間の数ある願望のうち、“偉くなりたいという願望”が多くを占めているといっています。
このように、人は自分が重要であると感じたいという欲求を持つものです。
この点をふまえて導き出された原則が、“相手の優れた点に着目し、お世辞ではない心からの賞賛と評価を与える”
お世辞は嫌だけど、褒められて嬉しくない人っていないよね
お世辞は得意だけど、心から褒めるのって結構大変です
❸相手の立場に身を寄せて強い欲求を起こさせる
人が動く動機はもう1つあります。
それは、相手の好むものを問題にし、それを手に入れる方法を教えてあげること。
たとえば、自分の子供に学校の宿題をさせたいと思った場合、
というように、説教をしたり自分の希望を述べるのではなく、相手の好むものをテーマとすることが重要。
人は、自分の好きなことにしか関心がないという本質があり、これを逆手に取った方法だね
ここで、本書にも出てくる偉人たちの含蓄ある言葉を紹介しておきます(自分の備忘)。
成功に秘訣というものがあるとすれば、それは、他人の立場を理解し、自分の立場と同時に他人の立場からも物事を見ることができる能力である
自動車王 ヘンリーフォード
まず相手の心の中に強い欲求を起こさせること。これをやれる人は、万人の支持を得ることに成功し、やれない人は、ひとりの支持者を得ることにも失敗する
米国の心理学者 オーヴァーストリート
何か素晴らしいアイデアが浮かんだ場合は、自分のアイデアとして主張するのではなく、
そのアイデアを相手に思い付かせるように仕向け、それを相手の好みで料理させることができれば100点満点。
人を動かすことができるでしょう。
人を動かす3原則。当たり前なことに聞こえるけど、自分は実践できているか?と問われると…….
常に意識して、繰り返し実践することにより身につけるしかないですね。
以上の、人を動かす3原則を端的にまとめると、
仕事におけるマネジメントはもちろん、家族や友人との良好な関係を構築するためにも是非とも活かしていきた内容だね
その他の原則
本書「人を動かす」では、前述の骨太3原則を含めて30の原則が解説されています。
ただ、残りの27原則のほとんどが、骨太3原則が根底にある考え方であり、個人的には、骨太3原則を実践していくための具体的な方法論として捉えると良いのではないかと考えています。
自身の備忘も兼ねて、パート別に全ての原則をツリー状にまとめてみたので参考にしてください。
人間関係に悩んだときは、いつも手元において見返してみると気づきがあるかもしれません
幸福な家庭を作る7原則
付録の位置付けですが、本書の最後には、人を動かす3原則(30原則)を応用した、幸福な家庭を作る7原則が紹介されていて面白いです。
幸せな家庭を作るための、チェックリスト的に使えるのではないでしょうか。
- 口やかましくいわない
- 長所を認める
- あら探しをしない
- ほめる
- ささやかな心づくしを怠らない
- 礼儀を守る
- 正しい性の知識を持つ
私は全部できています。
あなたはいくつ実践できていますか?
自分に甘いな。
人を動かす3原則。「相手の立場に立つ」がわかっていない……
まとめ
以上、あらゆるビジネス書の原点といっても過言ではないD・カーネギーの「人を動かす」の内容を紹介してみました。
まとめると、人を動かすための秘訣は3つでしたね。
- 批判をしない
- 率直で誠実な評価を与え、重要感を与える
- 相手の立場に身を寄せて、強い欲求を起こさせる
当たり前のことかもしれないけど、実践するのは非常に難しいです。
本書では、上記3つの骨太原則を含む30の原則が豊富なエピソードをもとに解説されています。
偉大な歴史上の人物や成功者の含蓄ある名言も豊富にあるため、本当に参考になります。
特に、若いうちに読まれると人生が変わるかもしれませんよ。
全世界で2000万部も読み込まれている名著です。ぜひ、手に取ってみてください。
もっと若いうちに読んでおけば良かった
最後まで読んでくれて、ありがとうございました〜。
記事を気に入ってくれたら、SNS等で拡散していただけると大変嬉しいです
また、D・カーネギーの本を子供向けに解説した、カーネギーおじさんシリーズもとってもいいです。
小さいお子様のいる方は、こちらも確認してみてください。
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