【書評No.13】ORIGINALS  -誰もが人と違うことができる時代-

今回ご紹介するのは、世界的なベストセラーとなった「GIVE & TAKE 〜与える人こそ成功する時代」の著者であるアダム・グラントさんの「ORIGINALS 〜誰もが人と違うことができる時代」。

George(父)

そもそも、オリジナルの定義ってなんなのよ?

オリジナリティとは、「ある特定の分野において、その分野の改善に役立つアイデアを導入し、発展させること」であり、オリジナルな人とは「みずからのビジョンを率先して実現していく人

アダム・グラント

ということみたい。

George(父)

なるほど、オリジナルな人になるのは難しそうだ

けー(中1長男)

まーそー言わず読んでみなよ

この記事(本)はこんな人におすすめ
  • 新しいことへのチャレンジに対し、最初の一歩をふみだす勇気がない人
  • 自分にはオリジナリティなんてないよと思っている人
  • 自分の意見や行動を否定されることが怖い人

この記事を書いているGeroge(父)は、都内在住のサラリーマン。通勤電車のほぼ全てを読書に費やして、年間100冊程度の本を読んでいます(プロフィール)。

\ それでは、いってみましょう /

  • タイトル:ORIGINALS  〜誰もが人と違うことができる時代〜
  • 著者  :アダム・グラント(監訳 楠木建)
  • 出版年 :2016年7月
  • 出版社 :三笠書房
  • 評価  :⭐️⭐️⭐️⭐️☆(4)
目次

オリジナリティな人とは何か

あらためて、オリジナルな人とは「みずからのビジョンを率先して実現していく人」のことです。

こう言われると…、スーパーマンじゃないと無理だよー、と思っちゃいますよね。

でも安心してください。本書によると、オリジナリティ(独創性)を発揮するために必ずしも大きなリスクを冒すことは必要なく、オリジナルな人たちは、私たちが思うよりもずっと「ふつうの人」たちであるということのようです。

起業をした20代〜50代のアメリカ人5000人以上の追跡調査では、本業をやめて起業に専念した起業家と比較し、起業後も本業を継続した起業家の方が、失敗の確率が33%も低かった。

つまり、自分のアイデアの実現可能性に疑問を持ち、本業の収入源という心の余裕を持っている人が起こした会社の方が存続する(=成功する)可能性が高いということのようです。

George(父)

他人の意見には目もくれず、自らの信念を貫きとおす。無条件に大きなリスクテイクも辞さない…という人が起業に向いていると思っていたから意外だワン

けー(中1長男)

オリジナルな人がスーパーマンであるとは限らないことはわかったけど、周囲の人と違うことをするとといろいろと厳しいことも言われちゃうよね

人間には、すでにある物事を正当化すると落ち着くという傾向がどうしてもあるから、既存のものを疑い、より良い選択肢を探して実現していこうと、オリジナルな道を歩もうとすると批判を受けやすい傾向にあります。

この辺の人間心理が気になった人は、天才を殺す凡人がとても面白いのでよければどうぞ。

オリジナルな人にはどんな特徴があるのか

本書には、創造性を解き放ち、オリジナルな人になるためのヒントが満載です。特に印象に残ったポイントをいくつか紹介します。

ポイント❶ 多くのアイデアを生み出す

ピカソは生涯で1800以上の絵画、1200以上の彫刻、2800以上の陶芸、12000以上のデッサンを残していますが、後世で高く評価されているのはほんのわずか。

アインシュタインも248の出版物を創作していますが、物理学に大きな変革をもたらしたのは「一般相対性理論」と「特殊相対性理論」の2つ。

発明王エジソンは、1093の特許を保有していますが、最高傑作と言えるのは片方の指に収まるぐらい。

歴史上の偉人達も、たまたま思いついたアイデアが世の中へインパクトを与えることは難しいみたいです。

George(父)

この例えだと、自分のことのようにイメージするのは難しいですが、みんな試行錯誤の連続

けー(中1長男)

数打てば当たる、当たるまで打つ!

ポイント❷ 賢者は時を待ち、愚者は先を急ぐ

オリジナルな人になるためには、誰よりも先んじて行動しなければならないと思われがちだが、必ずしもそうではないようです。どんなに優れたアイデアも、そのチャンスを最大化するタイミングがある。

生産性重視の世の中の風潮から、「先延ばしはNG、今日できることは今日やる」みたいなことが推奨されています。しかし、オリジナルな人を分析してみると、特にクリエイティブな分野では、意図的に先延ばしの戦略をとりアイデアを温めて成功したケースが多数あるらしい。

例えば、レオナルド・ダ・ヴィンチ。代表作であるモナ・リザは、1503年から描き始め、途中何度も描いてはやめるをくり返し、しばらく放置したのちの1519年にやっと完成。

George(父)

先延ばしは、「生産性の敵ではあるが、創造性の源」である。
明日から、会社で上席に詰められたら、この切り返しで

けー(中1長男)

外山滋比古先生の思考の整理学でも、アイデアや創作物はしばらく寝かすべしとおっしゃっていました

ポイント❸ 第一子より、後に生まれた子の方がオリジナルな人になる傾向

嫌われる勇気で有名になった心理学者アドラーさんも研究していた、出生順が人格に与える影響の論点が興味深かったです。こんな感じ。

第一子は一人っ子として育つため、当初は親との一体感を覚える。その後、下に兄弟ができると、特等席が奪われる危機に陥るため、親の真似をすることで状況に対応しようとする。つまりは、弟や妹にルールを守らせ、自分の権力を振るうようになり、その結果、弟や妹が反抗的になる。

弟や妹も親に自分の存在をアピールすることに必死なので、自然と兄や姉と比べて勝てそうでニッチ分野を必死に探そうとする。また、後に生まれた子の方が、突飛な意見に寛容な態度を示すというデータもあり、これがオリジナリティにつながる側面があるらしい。

George(父)

3人の子供と持つ親として、ほんとかなぁという感覚もあるけど、出生順位だけが影響を与えているわけではないとの説明もあるので、ふむふむと納得しました

ちー(小2次女)

甘え上手でわがまま放題。末っ子万歳!

所感

本書の著者であり、組織心理学学者であるアダム・グラントさんはなんとまだ42歳(2023年現在)とかなり若い。

どれも、どこかで聞いたことがあるような気はしますが、説明されている内容は全て、研究結果等に基づいているものなので、読んでいてとても納得感がありました。

サラリーマンの立場でオリジナリティを発揮して成功した事例などもあって参考になると思います。ぜひ読んでみてください。

けー(中1長男)

最後まで読んでくれて、ありがとうございました〜
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この記事を書いた人

40代都内サラリーマン🧑‍💼 妻1人、子供3人の父
新しいもの好きで飽きっぽい性格。人生とことん楽しむために、仕事も頑張る
座右の銘は「知らぬが仏、忘れるが勝ち」
↓このあたりをテーマに不定期に配信します
読書、家庭菜園、家族、Python、機械学習、筋トレ

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